皆さま、当サイトにご訪問いただきましてありがとうございます。
本日は、交渉が終了した時点で取り交わす合意書についてお話をします。
皆さまのご依頼を受けて、担当ホストやホストクラブと交渉し、総額や支払スケジュールが確定した後には通常、合意内容を明らかにしておくため合意書を作成します。
タイトルは「合意書」「和解書」「覚書」のいずれでも構わないのですが、重要なのはその内容になります。
以下、一般的に合意書に盛り込むべき事項を挙げていきます。
なお、当事者は「甲」「乙」「丙」といった記号で表すのが通常になります。
ア 金額(支払総額)
総額でいくら支払義務を負うのかを明確にしておきます。
イ 支払スケジュール
「ア」で定めた支払金額をいつ、いくら、どのように支払うのかを明確にします。
分割払いであれば、例えば、毎月末日に5万円振り込んで払うなどと明示します。
振込手数料は支払う側が負担しているケースが多いですね。
ホストクラブの売掛金の支払においては、手渡しで支払うという場合も少なくありませんね。
また、分割払いの時には、支払を懈怠したとき(支払いを怠ったとき)に、その時点での残額を一括で支払わなければならないとする期限の利益喪失条項や、支払が遅れたときに払う遅延損害金の条項を設けることもあります。
ウ 清算条項
本合意書「ア」で定めた金額以外の義務を負わない(貸し借りがない)ことを明確にする条項です。
甲と乙は、甲と乙の間には、本合意書に定めるもののほか、何らの債権債務もないことを相互に確認するといったような条項になります。
この条項がないと、後にまた請求を受ける可能性が残るため、ホストクラブの売掛金を整理するうえでは必須の条項になります。
以上の内容のほか、例えば、相互に紛争の内容や合意内容について口外しないという口外禁止条項や、方法のいかんを問わず接触しないという接触禁止条項を設けたりすることもあります。
後は、合意の日付を記載し、二者間での合意であれば、当事者双方が署名押印し、それぞれが1通ずつ合意書を持ち合うことになります(合意書は二通作成する訳です)。
時々、合意書を作成したが、相手が1通持っているだけで、こちらは持っていないという話を伺うことがあるのですが、合意内容を明確にするための合意書ですから、必ず二通同じ内容のものを作成し、双方が1通ずつ持つようにしましょう。
追って、合意書のサンプルを本サイトにアップする予定です。
記載事項の参考にしていただければ幸いです。
弊所では皆さまのご要望に応じて、合意書面を作成するだけといったご依頼もお受けしております。
直接ご自身で話し合いを行い、合意をしているが書面の作成が未了である、法的に問題のない書面を作成したいというご要望があれば、遠慮なくお問い合わせください。