「パートナーが浮気しているかもしれない…」
「離婚調停や慰謝料裁判のために、浮気の決定的な証拠を集めたい…」
そんな時に、選択肢として思いつくのが次の2つの方法です。
・自分で浮気調査をする
・探偵に依頼する
今回は、自分で浮気調査を行える方法はあるのかどうかや、探偵に依頼する際の基準や注意点などを、探偵事務所SATの探偵、野村が解説します。
目次
【大前提】自分で浮気調査をする場合にはリスクがある
まず、大前提として、パートナーの浮気調査を自分で行うことについては、プロの探偵としては懸念があります。
なぜなら、自分で行う浮気調査には、次のようなリスクがあるためです。
・調査がバレる
・違法調査を行ってしまう
・調査したはいいが証拠としての有効性が低い
・パートナーとの関係悪化
例えば、パートナーのスマホのパスワードを勝手に解除して、LINEの履歴を見たことで、逆にプライバシーの侵害で訴えられてしまう事も実際にあり得ることです。
必ずしもそれらのリスクが現実のものになるとは限りませんが、自分で行う浮気調査にはリスクが常にある、という点は必ず認識しておきましょう。
そのため、プロの探偵からすれば、知識や経験のない素人が安易にパートナーの浮気調査を行うことは、大前提としておすすめできません。
どうしても自分自身で行いたいということであれば、リスクを承知で行うか、プロの探偵に相談した上で方法を検討するのが無難です。
自分でできる14の浮気調査方法とリスクの有無
自分自身でできてしまう浮気調査方法は次の通りです。
中には簡単なものもありますが、安易にやってみよう、と思うのではなく、しっかりとリスクの有無なども合わせて知っておきましょう。
方法1:相手のスマホをチェックする
浮気調査の方法として、真っ先に思いつくのがパートナーのスマホのチェックでしょう。
実際に、パートナーがお風呂に入っていたり、寝ている間にこっそりと見てしまった…という経験がある方も意外に多いのではないでしょうか。
パートナーが浮気をしているのであれば、浮気相手とLINEなど、何らかのメッセージアプリで連絡を取り合っている可能性が高くなります。
また、メッセージアプリでのやりとりの履歴を見ることができれば、浮気の頻度や、密会場所、肉体関係の有無など浮気行為の詳細な情報を得られる可能性が高くなります。
そのため、仮にそういった情報を浮気調査の証拠として掴めた場合、法的有効性が認められる可能性は高いと言えるでしょう。
しかし、いくら夫婦と言えども相手のスマホのメッセージアプリの履歴を無断で見たり、バックアップを取ったりする行為は、プライバシーの侵害や、不正アクセス禁止法などに違反する可能性が高いので、注意が必要です。
パートナーの浮気で裁判を起こしたのに、逆に訴えられてしまう可能性も十分に考えられます。
一方で、テーブルに置いてあったスマホにたまたま浮気相手からのメッセージ通知が来たり、パートナー自身がスマホを見せてくれた場合、パートナーがスマホをいじっている画面をたまたま見てしまった場合、などは問題ありません。
しかし、そのような場合に証拠となるような情報を収集するのは現実的に難しいため、基本的に相手のスマホを無断で見るのは、やめておいた方が無難です。
方法2:浮気調査アプリを使う
実際に浮気調査アプリというものがある訳ではありませんが、スマホの盗難防止アプリや、子どもや高齢者用の見守りアプリを浮気調査アプリとして代用する方法もあります。
これは、浮気調査アプリをパートナーのスマホにインストールすれば、パートナーがどこにいるのかが共有され、一目で分かるというものです。
パートナーの承諾を得て、アプリをインストールしたのであれば、法的に問題はありません。
一方で、パートナーに無断でスマホのパスワードを解除し、アプリをインストールした場合には、不正指令電磁的記録供用罪や、不正アクセス禁止法違反罪に違反する可能性が高くなります。
パートナーの位置情報などは浮気の証拠として有効な可能性が高い証拠と言えますが、同時に法律違反に問われるリスクもあるので、十分注意しましょう。
結論として、浮気調査アプリは、浮気調査に利用するのではなく、パートナーに同意を得てインストールし、浮気の抑止力として活用するに止めるのがおすすめです。
方法3:財布の中身をチェックする
財布に入っている領収書や、名刺などをチェックする方法です。
パートナーの財布の中に自分の把握していない飲食店やホテルの領収書が入っている場合には、浮気が疑われます。
もちろん、それだけで浮気と疑ってしまうのは時期尚早です。
他の証拠と照合しながら、浮気なのかどうかをチェックしていく必要があります。
方法4:クレジットカードの明細をチェックする
パートナーが浮気をしている場合、飲食店やホテルなど、何らかの支払いを行っているはずです。
自宅宛に送られてくるクレジットカードの明細を確認し、自分の把握していない飲食店や宿泊施設、その他の利用履歴があるかどうかをチェックします。
クレジットカードの明細だけでは、パートナーが浮気をしている確固たる証拠とは言えませんが、根拠の1つとして使える可能性は十分にあります。
ただし、注意していただきたいのが、家計をどちらが管理しているか、です。
夫婦で全く別管理の場合であれば、勝手に相手のクレジットカード明細を確認するのは信書開封罪の違反となってしまう可能性があります。(※大抵のクレジットカード明細は「親展」で届くため)
一方で、夫婦である程度一緒に管理しているものであれば、クレジットカードの明細を見る事を暗に許可されたと見なされる可能性が高くなります。
方法5:車のドライブレコーダー、カーナビの走行履歴、走行距離、車内をチェックする
夫婦の共有財産である車であれば、車のドライブレコーダーや走行履歴、走行距離、車内の様子をチェックすることができます。
もし、ドライブレコーダーにパートナーの浮気行為が映っていたりした場合には、浮気の証拠として認められる可能性が高くなります。
また、それほど車を動かしていないはずなのに走行距離が増えていたり、カーナビの走行履歴に身に覚えのない履歴があったり、車内にあるはずのない女性の髪の毛が落ちていたり、する可能性があります。
車でパートナーが浮気をしていた場合には、チェックしてみましょう。
また、リスクとしては「夫婦の共有の財産であるかどうか?」が重要な判断基準です。
例えば、婚姻関係のないパートナーや、別居中のパートナーの車の場合は、勝手にチェックするのは違法とされる可能性が高くなるので十分注意しましょう。
方法6:給料明細をチェックする
給料明細を確認して分かることはたくさんあります。
代表的なのが残業の有無です。
例えば、パートナーが日頃から残業を理由に帰りが遅いと言っているにも関わらず、給料明細で残業代が全く支払われていない場合は、嘘をついている可能性が高いと言えます。
もちろん、サービス残業の可能性も考えられるので、それだけで浮気の証拠としては不十分ですが、根拠の1つとしては使えます。
方法7:パートナーの行動をチェックする
パートナーの行動がいつもと違うなど、違和感があれば、要注意です。
例えば、何の記念日でもないのに急にプレゼントを買ってきたり、急に優しくなったり、急におしゃれに目覚めたり、などです。
浮気をしていると、罪悪感などからパートナーに対して急に優しくなったり、今までとパートナーの行動がガラリと変わったりする傾向があります。
もちろん、それだけで浮気と決めつけることはできませんが、浮気の可能性も十分に考えられます。
方法8:相手のPCをチェックする
スマホではバレやすいから、という理由で浮気相手とのやりとりをすべてPC上で行っている可能性もあります。
スマホと同様に、たまたま画面で通知やメッセージのやりとりを見てしまったなどの場合は問題ありませんが、パスワードを解除してパートナーの同意無しにPCを閲覧したりする行為は、プライバシーの侵害や、不正アクセス禁止法に違反する可能性があるので、十分注意が必要です。
方法9:GPSを使う
GPSを使えば、パートナーの位置情報が手に取るように分かります。
例えば、パートナーが「出張に出かけてくる」と言ったのにも関わらず、違う場所にいる場合などには浮気の可能性が疑われます。
位置情報だけでは、パートナーの浮気を立証するには不足と言えますが、根拠の1つとしては十分です。
しかし、GPSを使って相手の位置情報を調べる場合には、GPSを夫婦の共有の財産である場所や物に設置したか、が重要です。
夫婦の共有の財産である車に設置した場合は違法ではありませんが、別居中のパートナーの車や婚姻関係のないパートナーの車など、共有の財産とは言えない場所にGPSを設置した場合、プライバシーの侵害に問われる可能性が高くなります。
また、共有の財産でないものにGPSを取り付けるために、許可なく侵入したり、傷をつけたり、部品を外したりした場合には器物損壊罪や住居侵入罪に違反する可能性が高くなるので、十分に注意しましょう。
方法10:口頭で問い詰める
直接パートナーに「浮気の有無」を問いかける方法です。
例えば、パートナーに次のように聞いてみましょう。
・さっきLINE通知来てたけど、あの女性は誰?
・あの日って本当にあの場所にいたの? ・あの日、あの時間、何してたの? |
少し動揺したり、焦ったりするようであれば、何かしらやましいことがあった可能性が疑われます。
しかし、口頭で問い詰めてしまうと、相手に「浮気の疑いを持っている」ということがバレてしまいます。
人によっては、その後の行動を警戒したり、すぐに証拠隠滅に走ることも十分に考えられるでしょう。
例えば、離婚や慰謝料裁判を有利に進めるために、秘密裏に浮気の証拠を収集しようとしている場合などには、こういった相手にバレてしまうような調査方法は逆効果になってしまいます。
「浮気の有無を確かめたい」という程度であれば、有効と言えます。
方法11:精液検査キットを使う
これは、パートナーであり浮気調査相手の対象が女性の場合のみ有効な方法です。
市販の「精液検査キット」を使うことで、パートナーの女性の下着に男性の精液が付着しているかどうかを調べることができます。
女性の下着に男性の精液が付着することは、通常ではまずありません。
そのため、「パートナーの女性が男性の精液が付着するような行為行動をした」という証拠や根拠とできる可能性が高くなります。
違法リスクなどがほとんどないため、自分でできる浮気調査としてはメジャーな方法の1つです。
方法12:隠しカメラやボイスレコーダーを使う
隠しカメラやボイスレコーダーで、パートナーの浮気現場の動画(二人でホテルに入る瞬間や行為の最中など)や音声を押さえることができれば、浮気の証拠として認められる可能性は高くなります。
しかし、夫婦共有の財産である自宅や、車などに設置した場合以外は、プライバシーの侵害や住居侵入罪などに違反してしまう可能性が高くなるので、十分注意しましょう。
例えば、別居中のパートナーの浮気を立証するためにパートナーの自宅に隠しカメラやボイスレコーダーを設置した場合には、違法とされる可能性があります。
また、婚姻関係のないパートナーの場合、車などが共有の財産として認められないため、車を所有している人以外が車に隠しカメラやボイスレコーダーを設置した場合には、違法の可能性が高くなります。
共有の財産として法律的に認められた場所、物に設置されたものかどうか、が重要になりますが、知識のない素人には判断が難しいため、こういった専門的な方法はプロの探偵に依頼するのが無難です。
方法13:尾行する
パートナーの行動を尾行することで、重要な浮気現場を押さえることは、探偵が行う一般的な浮気調査手法の1つです。
尾行自体を規制する法律は今現在ありませんが、パートナーと顔見知りの素人が尾行をすると、バレるリスクが高くなるので、注意しましょう。
また、ストーカーのように明らかに相手に迷惑をかけるやり方で尾行を行った場合には、ストーカー規制法に違反してしまう可能性が高くなるので、十分注意が必要です。
方法14:張り込みをする
張り込みも探偵が行う一般的な浮気調査手法の1つであり、あらかじめパートナーが浮気をしそうな場所に潜み、パートナーの動向を探るという方法です。
公道などであれば張り込む事自体に問題ありませんが、許可された人しか入れないようなオートロックマンションの敷地内に張り込んでしまったりすると、不法侵入罪などに違反する可能性が高くなります。
どこが張り込みできて、どこがNGなのかの判断が難しいので、十分注意しましょう。
リスクなく調査したいなら、探偵事務所への依頼がおすすめ!
ここまで解説してきた通り、素人が自分でできる浮気調査方法には違法リスクや、バレるリスクなどが伴います。
一方で、リスクが伴わないものに関しては、たとえ浮気調査が成功したとしても、浮気を根拠づけるために有効な証拠と認められる可能性が低くなってしまうのが現実です。
相手の浮気行為が悪いはずなのに、逆にこちらが訴えられてしまったり、浮気の証拠を頑張って集めたのに証拠として不十分とされてしまったり、離婚調停や慰謝料裁判で不利にならないためにも、浮気調査は探偵に依頼するのがおすすめです。
「浮気をしているかどうか?」を簡単に確かめる目的などであれば、良いですが、離婚調停や慰謝料請求の裁判などの場合には、証拠が有効であるかどうか、などの判断が特に重要となります。
探偵であれば、探偵業法に基づき、素人では集められないような重要な証拠収集が可能なので、裁判に使う証拠収集が目的であれば、探偵事務所に依頼した方が良いと言えます。
ただし、どの探偵でも良いという訳ではなく、探偵に依頼する場合には、次の3点に注意して慎重に選びましょう。
・注意点1:安いだけで選んではダメ!明朗会計かどうかが重要!
・注意点2:調査力のある探偵事務所かどうかを見極めよう! ・注意点3:実績が豊富かどうか |
また、パートナーの浮気に関する情報で次のような項目がわかれば、それをメモしていくと依頼がスムーズです。
・名前
・顔写真(メガネをかける人の場合、裸眼・メガネ両方の顔)、身長、体格 ・携帯電話番号 ・車の車種、色、ナンバー ・勤務先の名称、住所 ・通勤方法 ・よく行くと話している店の名称、住所 ・浮気・不倫の疑いに関するデータ ・LINEやメールの証拠 ・浮気の可能性が高い日時 ・浮気相手に関する情報(検討がついている場合)
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☆記事監修者紹介(探偵事務所SAT 野村)
探偵事務所SAT京都支部の代表取締役社長。
浮気調査や人探しといった個人向けのメジャーな調査はもちろん、
他所では受任できない難度の企業向けの調査(信用調査、与信調査、M&A時等におけるDD 等)や
経営コンサルティング業務にも従事している。