パパ活サイト登録女性に慰謝料請求
パパ活は出会い系やマッチングアプリとは違って、恋愛の相手を探すものではないとされているので、既婚者が利用していることもあります。若い女性にとっては気軽なお小遣い稼ぎでも、夫がパパ活をしているとなれば、妻にとっては大問題です。パパ活女子に対して、慰謝料を請求することができるのでしょうか。
パパ活は愛人じゃないの?
若い女性が年上のおじさまと食事などをしてお小遣いをもらう「パパ活」。肉体関係をもたない行為なので、違法ではないし、浮気でもないとされています。しかし、それだけにとどまらず、肉体関係をもってしまう人も少なくはないようです。
食事などのデートのみだとしても、夫が特定の女性と何度も会っていれば、妻としては心穏やかではいられないものです。ましてや、お互いの合意のもと肉体関係をもち、夫から女性へ一定の対価が支払われているとしたら、妻が「それは愛人と同じだ」と思う気持ちは否めません。
パパ活女子に慰謝料を請求するために
夫とパパ活女子が肉体関係をもっていることがわかった場合、恋愛感情の有無にかかわらず不貞行為とみなされます。一度だけの過ちでも不貞行為ですが、慰謝料を請求するためには下記のような条件を満たす必要があります。
既婚者と知りつつ肉体関係をもつ
パパ活女子が、既婚者と知りながら肉体関係をもっていたかどうかが重要なポイントになります。初めから既婚者とわかっていればもちろんですが、途中で既婚者であることに気づいても関係を継続したならば慰謝料請求の対象となります。また、夫が既婚者であることをあえて告げなかったとしても、注意していれば既婚者であることに気づいたはずだと証明できれば、慰謝料を請求できます。
肉体関係があったことを証明するものがある
夫とパパ活女子が複数回にわたってホテルに出入りするところを撮影した写真や動画があれば充分です。メールなどのやりとりだけでは有効な証拠にはならない可能性があります。ホテルで過ごしたこと、肉体関係をもったことがはっきりとわかるやりとりに加えて、密室とわかるような場所で撮影した写真を押さえておくとよいでしょう。
相手の素性がわかっている
充分な証拠を入手し、相手の氏名、住所がわかればすぐにでも慰謝料請求ができますが、パパ活専用アプリやサイトで出会っている場合、それらを調べるところから始めなければなりません。夫に気づかれないように探偵や興信所に依頼するのが一番よい方法でしょう。携帯電話の番号さえわかれば、弁護士、探偵、興信所で住所、氏名をわり出してもらえます。
夫婦関係の破綻
肉体関係をもたず、デートをするだけでは不貞行為にはなりませんが、何度もデートを重ねているパパ活女子との関係が妻に多大な精神的苦痛を与え、円満な夫婦関係が壊れてしまった場合、慰謝料の請求を認めたケースもあります。
慰謝料が請求できない場合もある
夫がパパ活専用アプリやサイトを利用していることがわかったら、問いつめる前に状況を把握しなければなりません。パパ活の特性上、肉体関係が一切ないお付き合いである可能性もあります。慰謝料を請求できない場合についても考えてみましょう。
夫が独身だと偽っていた
パパ活女子に慰謝料を請求して初めて、「パパ」が既婚者であったと知る場合があります。夫が独身と偽って肉体関係をもっていたならば、相手の女性には故意・過失がなかったことになり、夫が慰謝料を請求される可能性もあります。
夫が脅迫や強姦をしていた
夫がパパ活女子に対して「パパ活していることを彼氏にばらす」、「性行為をしないなら、これまで支払ったお金を返せ」など、脅迫して肉体関係をもっていた場合、夫の行為が違法となり、相手の女性には慰謝料を請求することができません。
すでに婚姻関係が破綻していた
長期間別居をしているなど、夫婦が離婚を前提とした状態である場合は慰謝料の請求が難しくなります。その女性との関係が、円満な婚姻生活を送るという夫婦の権利を侵害した原因ではないとされるからです。
相手の女性のことが何もわからない
お互いに相手の詳細は知らなくてもよいと割り切っている人も多いようです。サイト上のみのやりとりであった場合、アカウントを削除されてしまったら何も残りません。感情的になって問い詰めてしまうと、すぐに関係を解消されてしまい、必要な証拠が揃わなくなります。冷静に対処しましょう。
慰謝料請求の時効が過ぎてしまった
不貞行為の事実、不貞行為の相手を知った時点から3年を過ぎると、慰謝料の請求ができなくなってしまいます。
まとめ
パパ活専用アプリやサイトの男性利用者は5割以上が既婚者であるという調査結果あります。既婚者でありながら登録する夫が一番責められるべきではありますが、気軽に稼げる方法として肉体関係をもつパパ活女子への戒めとして、慰謝料請求をすることも必要かもしれません。パパ活とはいえ、不貞行為は違法行為です。夫がそのような行為をしていることを知ったら、まずは弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。