女性を盗撮した場合

女性に限らず、下着姿や裸体を盗撮するのは犯罪です。電車やエスカレーターなどでつい出来心だとしても、それが発覚したら罪に問われます。では、どのような罪に問われるのでしょうか？本記事では盗撮に対して課される罪などを紹介します。

盗撮に該当する行為

法律上盗撮に該当するのは、以下のような場合です。

電車などの公共の場所でスカートの中などを隠れて撮影する
銭湯やトイレの個室、ホテルの部屋の中など裸になりうる場所にカメラを設置して撮影する、影に隠れて撮影する

盗撮によって問われる罪

盗撮行為は、4つの法律・条例によって規制されています。

迷惑防止条例

都道府県によって少々違いはあるものの、ほとんどの都道府県で痴漢や盗撮などの迷惑行為を規制する条例です。東京都では以下のような場所での撮影を禁止しています。

家の中、トイレ、お風呂、更衣室など、人が通常衣服の全部ないしは一部を着用しない状態でいるような場所
公共の場所、公共の乗り物、学校、事務所、タクシーなど不特定多数の人が利用し、または出入りする場所や乗り物
これに反すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処されます。（東京都の場合）

軽犯罪法違反

軽犯罪法では、人が服を着ていない状況にある場所ののぞき見が禁止されています。文言の上では「のぞき見」となっていますが、盗撮ももちろん禁止されています。これに該当した場合、勾留（1日以上30日未満の拘束）と科料（1,000円以上10,000未満の罰金）が課されます。

児童ポルノ規制法

児童ポルノ規制法では、18歳未満の児童の買春や、児童ポルノの作成・所持する行為などを規制しており、平成26年に「盗撮による児童ポルノの製造」の禁止も追加されました。

18歳未満の下着や裸体などを盗撮するだけでなく、所持するだけでもこれに当たり、所持していた場合1年以下の懲役または100万円以下の罰金、盗撮した場合3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処されます。

知的財産権侵害

知的財産とは「発明、考案、植物の新品種、意匠、著作物その他の人間の創造的活動により生み出されるもの、商標、商号その他事業活動に用いられる商品または役務を表示するものおよび営業秘密その他の事業活動に有用な技術上または営業上の情報をいう。」と定められています。これらを侵害すると「知的財産権侵害」となります。これは、人を盗撮した場合ではなく、映画などを盗撮した場合に適用されます。

盗撮で逮捕されたら弁護士へ依頼するべき

盗撮で逮捕されると、起訴される可能性があります。起訴された場合、罰金や懲役などの罰則が課され、前科がつきます。それを避けるためにはまず、不起訴を目指すことが先決です。不起訴を目指すのであれば、弁護士へ依頼することを強くおすすめします。また、起訴前に示談することで不起訴になる可能性がかなり上がりますが、自身で被害者と示談することは非常に難しいです。その点からみても、弁護士に依頼するとよいでしょう。

盗撮は現行犯以外でも逮捕される

例えばエスカレーターで女性のスカートの中を盗撮したとします。その場でバレなければ、逮捕されることはないと思うでしょう。しかし、実際には後々監視カメラなどで犯行が発覚することもあります。「バレなければ大丈夫」などと甘い考えで盗撮することはやめましょう。

まとめ

盗撮は犯罪です。出来心であれ、決してしてはいけません。もし、盗撮に手を染めてしまえば、さまざまな罪に問われる可能性があり、最悪の場合懲役刑になってしまいます。もし、盗撮で逮捕されてしまったら、弁護士に相談することを強くおすすめします。